スプリットサイクルエンジンとは?

スプリットサイクルエンジンは、2つのシリンダーを対にして、吸気、圧縮、燃焼、排気の4ストロークを分担させます。第1シリンダーは 吸気、圧縮用です。ここで圧縮された空気は、連結 (クロスオーバー) 管を通じて第2シリンダーに送られ、そこで燃焼/排気されます。このように、スプリットサイクルエンジンは片側が圧縮室、もう一方の側が燃焼室になっています。

スプリットサイクル エンジンは、早くも1914年に登場しています。それ以降、多くの異なる型式のスプリットサイクル エンジンが開発されましたが、在来型エンジンほどの効率や出力は得られませんでした。

これまでのスプリットサイクル エンジンには、ブリージング(容積効果)が劣り、また熱効果が低くなるという、2つの問題がありました。

ブリージング(容積効果)

ブリージングの問題は、圧縮シリンダーに高圧ガスが閉じ込められることが原因となっていました。新鮮な空気を圧縮シリンダーに取り込む前に、このシリンダー内の高圧ガスが再膨張するため、エンジンの取り込み空気容量が減少し、容積効率が悪くなってしまいます。

低い熱効率

スプリットサイクルエンジンの熱効率は通常のオットーサイクルエンジンよりも常に劣っていました。その主な原因は、在来のエンジンと同様に、上死点前(BTDC)で点火しようとしていたためです。

スプリットサイクルエンジンで BTDC点火するには、燃焼ピストンがまだ上昇している間に、連結管に閉じ込められている圧縮空気を燃焼シリンダー内に膨張させる必要があります。圧縮空気の圧力を開放するため、圧縮シリンダーによる空気圧縮は無駄になってしまいます。BTDC点火には燃焼側で空気を再度圧縮しなければなりません。

このように連結管内の圧縮空気を燃焼シリンダー内に膨張にさせるため、圧縮が2回必要になります。従来のエンジンでは圧縮が1回で済むので、その結果、より高い熱効率が得られるのです。

P-V 曲線      利点